[Windows][2008]][Sharepoint]イベント ID 10016 DCOM に関するエラーの修正方法(続き…)

【前言】
SharePoint 2007, 2010 を適切にインストールしていても、イベントログに「イベント ID 10016 」という DCOM に関するエラーが頻繁に表示されるようになることがあります。このエラーログは SharePoint 環境ではよく知られたログです。このエラーにより具体的に不具合が確認できるわけではないのですが、エラーログが大量に生成されるのは好ましいことでありません。そこで修正が必要になってきます。

【エラー内容】
記録されるエラーログは次の図のような内容です。図は Windows Server 2008 R2 に SharePoint Server 2010 をインストールしている環境のものです( SharePoint Server 2007 でも同様のエラーが記録されます) が、イベントログの内容は、「CLSID {61738644-F196-11D0-9953-00C04FD919C1} のCOMサーバーアプリケーションに対するローカルアクティブ化のアクセス許可を SharePoint Web アプリケーションに割り当てているアプリケーション プールIDアカウント (example\apppool) に与えられない」というものです。


【エラーログの原因】
ログの内容では CLSID {61738644-F196-11D0-9953-00C04FD919C1} に関してエラーがでています。このCLSID を持つコンポーネントは、regedit.exe を起動しレジストリーを検索するとすぐに見つかります。問題のコンポーネントは"IIS WAMREG admin Service" です。


【解決方法ーwindows server 2008 R2】
Windows Server 2008 R2 では既定では"IIS WAMREG admin Service" のプロパティを編集できないので注意してください。DCOM の設定変更を行うにはレジストリー設定を変更する必要があります(レジストリー変更は自己責任で行ってください)。Windows Server 2008 R2 で DCOM コンポーネントの編集ができないのは、当該コンポーネントのレジストリに対する編集権限がAdministrators アカウントであっても与えられていないためです(かつ、所有者が "Trusted Installer" になっています)。従って、レジストリエントリーのアクセス権限を変更してから、DCOM の設定を変更します。

1.レジストリ エディター (regedit.exe) を起動します

2.次のエントリーにアクセスします。
  HKEY_CLASSES_ROOT\AppID\{61738644-F196-11D0-9953-00C04FD919C1}
  このキーを右クリックして、[アクセス許可] をクリックします

3.[詳細設定] ボタンをクリックします。

4.[所有者]タブをクリックします
5.現在の所有者が "TrustedInstaller" となっているので、所有者をローカルのAdministrators のメンバーに変更するためにAdministrators を選択し、[OK] をクリックします。

6.Administrators に対してフルコントロール権限を割り当てます

7.[OK] をクリックします

 


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