dbus-daemonコマンド
1)dbus-daemonコマンドの概要
・dbus-daemonは、D-Busメッセージバスデーモン。
・D-Busは2つのアプリケーション間の1対1の通信を提供するライブラリ。
dbus-daemonはメッセージバスデーモンの機能を提供するためにこのライブラリを使用したアプリケーション。
複数のプログラムがメッセージバスデーモンに接続し、お互いにメッセージを交換することが出来る。
・二つの標準的なメッセージバスインスタンスを持っている。
システム全体のメッセージバス(”messagebus” initサービス)
ユーザー単位のログインセッションメッセージバス(ユーザーログイン時に開始される)
・dbus-deamonは上記二つのインスタンスで使用されるが、それぞれ異なる設定ファイルを持つ。
・SIGHUPによって設定ファイルを部分的にリロードしたり、ユーザー・グループ情報のキャッシュをフラッシュしたりする。
ある設定値の変更にはすべてのアプリがバスからOffする事が必要で、daemonを再起動する必要があるので注意。ポリシーの変更もSIGHUPによって有効になる。
●systemwide daemonインスタンス
・システム全体のメッセージバス
・デフォルトの設定ファイル
/etc/dbus-1/system.conf
・initスクリプトによって起動される。
・”messagebus”と呼ばれる。
・プリンタキュー、デバイスの追加・削除などのシステムイベントのブロードキャストに使用される事が多い。
●per-session daemonインスタンス
・ユーザー単位のログインセッションメッセージバス
・デフォルトの設定ファイル
/etc/dbus-1/session.conf
・デスクトップアプリ間など様々なプロセス間通信に使用される。
2)dbus-daemonコマンドのオプション
○–config-file=ファイル名
・設定ファイルを指定する。
○–session
・per-login-sessionメッセージバスのデフォルトの設定ファイルを使用する。
/etc/dbus-1/session.conf
○–system
・systemwideメッセージバスのデフォルトの設定ファイルを使用する。
/etc/dbus-1/system.conf
○–fork
・設定ファイルの指定内容に関わらず、メッセージバスをforkし、デーモンとなるように強制する。
○–print-address[=DESCRIPTOR]
・メッセージバスのアドレスを標準出力または指定したファイルディスクリプタに出力する。
・メッセージバスによって開始されたプログラムによって使用される。
○–print-pid[=DESCRIPTOR]
・メッセージバスのプロセスIDを標準出力または指定したファイルディスクリプタに出力する。
・メッセージバスによって開始されたプログラムによって使用される。
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